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API国際政治論壇レビュー(2020年11月)

2020/11/04

【概観】

アメリカ大統領選挙も終盤に入ったこの1ヵ月は、ジョー・バイデン民主党候補への支持の拡大と、新型コロナウイルスに感染したドナルド・トランプ共和党現大統領への攻撃とが顕著であった。全国レベルでの世論支持率では7%ポイントほどのリードを保ったまま11月3日の投票日を迎えたが、この大統領選挙は歴史的で画期的なものになるだろうという論評が多く見られた。その結果次第で、アメリカのデモクラシー、さらにはアメリカが擁護してきたリベラルな国際秩序が音を立てて崩れ落ちる可能性が指摘されているのだ。


アメリカ大統領選挙の結果は、アメリカ国民に影響を及ぼすのみならず、国際社会の将来や、米中関係の趨勢にも巨大な衝撃を与える。それゆえ、中国やヨーロッパなどでも、アメリカ大統領選挙の趨勢に多大な関心が寄せられている。とりわけ対米関係を急速に悪化させている中国では、さまざまな角度からアメリカの政治や外交に関する論評がなされている。それらを概観することで、米中関係の今後についての理解を深めることができるはずだ。


以下、10月以降のアメリカ国内での論壇の動向を中心に見ていくことにしたい。

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