top of page
hosoyakeiooffice

ケンブリッジの最後の日

2022/08/30

いよいよケンブリッジ、最終日。何だか寂しいです。ちょうど昨年10月初頭に来たので、約11ヶ月。普段は東京で慌ただしい生活をしていたので、ケンブリッジの田舎で、特に義務もなく、単身で生活するというのも、四半世紀前の大学院生時代を思い出します。


おそらくは私の研究者人生で、定年退職するまでで、これだけゆっくりと時間を使えるのは今回が最後ではないかということで、悲壮で切実な思いで、停滞していた外交史研究を何とか進めなければならないという気持ちで昨年10月にやってきました。


ところが、2月にはウクライナで戦争が勃発し、また3月以降はイギリス政府をはじめ欧州諸国はコロナの規制をほぼ撤廃しましたので、その後はアイルランド、北アイルランド、ワシントンDC、ポーランド、スペイン、チェコと慌ただしい出張と国際会議や講演に参加する日々が到来しました。多くが、一度前から行ってみたいと思っていた国でしたので、自らの足で歩いて、目で見て、耳で聞いて、ヨーロッパ国際政治を理解する上でのジグゾーパズルの欠けていたピースが埋まった気持ちです。(続きを読む

閲覧数:0回0件のコメント

最新記事

すべて表示

ヨーロッパで時代を変えた事件

2022/07/19 先週に滞在したプラハでは、二日連続で外務省を訪問しました。その中でも、二日目の訪問は私にとって貴重な機会となりました。 こちらの美しい中庭は、歴史あるチェコ外務省の庁舎の中にあるものです。こちらの上階には、外務大臣が宿泊する部屋があり、ベッドやバスルー...

最長政権を記録した安倍晋三元総理とのささやかな思い出

2020/07/09 政治的立場を超えて、多くの政治家、政党が、今回の事件で安倍元総理逝去に哀悼の意を示したこと、そして病院搬送直後には、それまで安倍元総理を政治的厳しく批判していた多くの方が無事であることを祈っていたことに、日本国民が有する美徳を感じました。またそれは、暴...

「『侵略国』を悪者にするのは簡単である。誤解を怖れずに言うと侵略国を「悪」とすることで、私は安心していないだろうか?」

2022/04/16 はたして国際社会に正義はあるのか?これは国際政治学における古典的な問いです。 英国の国際政治学者へドリー・ブルは、各国により正義が異なることを強調する立場を「プルラリスト(pluralist)」、そして国際社会でも一定程度共有すべき価値を強調する立場を...

Comments


bottom of page