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岩間陽子『核の一九六八年体制と西ドイツ』(有斐閣、2021年)

2021/08/01

オリンピックでの選手たちの華やかな活躍が、われわれにいっていの爽快感を与えてくれていますが、他方で以前から楽しみにしていた本が刊行されることもまた、この制約の多い生活の中でも大きな潤いや喜びを提供してくれます。岩間陽子先生のこの一冊はまさにそのような著書だと、喜びとともにページを開いております。岩間先生は、京都大学で高坂正堯先生に学ばれたドイツ外交史、ヨーロッパ安全保障などをご専門とする国際政治学者で、おそらく高坂先生が晩年に、まるで実の娘のように、最もかわいがられた門下生の一人であったような印象を持っております。高坂先生がご逝去される直前の1993年に、中公叢書から『ドイツ再軍備』を刊行されて、こちらが岩間先生のデビュー作です。ちょうど、1993年といえば、私が大学4年生で、将来の進路を考えていたときでした。(続きを読む

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